かどや製油工場がある瀬戸内海の小豆島。その島で暮らし、島の魅力を写真で伝える
『小豆島カメラ』のメンバーが小豆島とごま油のつながりについて写真と文章でお届けします。
連載第8回は、小豆島カメラの古川絵里子が小豆島の観光スポットを紹介します。
2025年、新しい年の始まりに、心がウキウキしている方も多いのではないでしょうか。
今年は、瀬戸内エリアで3年に一度開催される現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」の年です。
2010年にスタートしたこの芸術祭も、今年で6回目を迎えます!小豆島も開催エリアのひとつとなっており、新たなアート作品が登場する予定です。
瀬戸内国際芸術祭の作品には、会期内にしか鑑賞できない作品と、会期外でも常設展示されている作品があります。
ごま油の香りに包まれる『土庄港』
瀬戸内国際芸術祭2013で土庄港に設置された作品『太陽の贈り物』は、小豆島の象徴であるオリーブをモチーフにしたオブジェで、常設展示されています。作品越しに、海や船、ごま油で有名なかどや製油の工場を眺めることができます!
金色に輝くオリーブの冠が海に映えるアート作品『太陽の贈り物』
小豆島にはアート作品だけでなく、島ならではの美しい景色や魅力的な観光スポットがたくさんあります。今回は、小豆島カメラメンバーもよく写真撮影に訪れるフォトジェニックなスポットを紹介します。ぜひ、瀬戸内国際芸術祭とあわせて巡ってみてください。
海から現れる天使の散歩道『エンジェルロード』
エンジェルロードは、潮の満ち干きによって姿を現したり消えたりする、神秘的な砂の道です。
干潮時のみ、4つの島が砂の道でつながり、歩いて渡ることができます。
約束の丘展望台から眺めるエンジェルロード
干潮は1日2回、毎日約50分ずつ時間が遅くなっていきます。
最大干潮時には、岩の部分も多くでてくるので、砂の道だけを美しく撮影したい場合は、海から道が現れた直後の時間帯がベストです。事前に干潮時刻を確認してスケジュールを組みましょう!
美しい日本の原風景『中山千枚田』
初夏は水をはった田んぼがキラキラと輝き、夏は青々と成長した稲が緑の海のように広がります。そして初秋には稲が黄金色に輝き、四季折々の美しい表情を楽しむことができます。
湯船山から見下す中山地区の千枚田
千枚田の中には、茅葺き屋根の『中山農村歌舞伎舞台』もあり、日本の原風景が広がっています。
丁寧に積み上げられた石垣、畦道に咲く野の花、田んぼをお訪れる野鳥、大合唱のカエル、ひとつひとつに心をとめて千枚田を歩いてみてください。
絵になる風景が広がる『小豆島オリーブ公園』
オリーブ公園内にはオリーブ並木やギリシャ風車、はじまりの本、魔女の宅急便のロケセット「コリコ」など写真映えするスポットがたくさんあります。
ギリシャ風車の前で撮る魔女写真
オリーブ記念館で「魔法のほうき」を借りて、公園内で空を飛んでいるような写真を撮ることができます。撮影のコツは、カメラの設定を高速連写に設定し、ジャンプするときは、フワッと軽く飛ぶこと。高く飛ぼうとすると、表情が硬くなったり髪が乱れたりしがちなので、リラックスするのがポイントです!
大パノラマの渓谷と瀬戸内の景色『寒霞渓(かんかけい)』
寒霞渓は、自然の力で作り上げられた不思議な形の岩や崖、渓谷に生える多様な植物、そして瀬戸内海が織りなす絶景が楽しめる場所です。
四望頂展望台から望む瀬戸内の景色
山頂付近にはたくさんの展望スポットがあり、さまざまな角度から渓谷の美しさを堪能できます。紅雲亭(ロープウェイの下の駅)から山頂へ続く遊歩道は急な坂道ですが、山頂付近の遊歩道は緩やかです。のんびりと歩きながら撮影を楽しむのがおすすめです。 秋の紅葉が有名ですが、春も撮影には良い季節です。小豆島の固有種『ショウドシマレンギョウ』が黄色い花を咲かせ、新緑が光に透けて美しい風景を作り出します。
寒霞渓の売店に並んでいる限定ラベルのごま油
島内の売店では、「二十四の瞳 平和の群像」や「エンジェルロード」が描かれた、小豆島オリジナルラベルのごま油が販売されています。ぜひ探してみてください。
おすすめの巡り方
小豆島内の移動には路線バスやレンタサイクルも利用できますが、車での移動が最も効率的です。「小さい豆の島」と書く小豆島ですが、実際には周囲約126kmと広く、山があるためアップダウンも多い地形です。観光地間の距離も離れているため、レンタカーの利用をおすすめします。(フェリーは車での乗船も可能です。)
島のいたるところに絶景ポイントがあります
【今回紹介したスポットを車で移動した場合の移動時間】
土庄港→約7分→エンジェルロード→約15分→千枚田→約12分→小豆島オリーブ公園→約15分→寒霞渓・紅雲亭〜ロープウェイ片道 約5分〜寒霞渓・山頂駅
体力に自信のあるという方は、自転車でまわるのも選択肢に!風を感じながら小豆島の自然を満喫できますよ。
今回紹介した場所は、小豆島の魅力のほんの一部です。アート、自然、食、文化、人々、たくさんの魅力が詰まった島なので、ぜひゆっくり時間をかけて巡り、みなさんのお気に入りの場所を見つけてください。
古川 絵里子 Eriko Furukawa
小豆島生まれ、小豆島育ち。
阿蘇、清里、八ヶ岳、上高地と豊かな自然に囲まれた場所での生活を楽しみつつインタープリターとして働いたのち、2008年小豆島に戻る。のんびりカメラを持って歩くことで出会えるものや広がる世界があると感じている。
Web Site:
島好きインタープリター
写真・文/古川 絵里子(小豆島カメラ)
行ってみたくなりますね😊💕